システム導入の話が社内で進んで、ベンダーさんやソフトウェア選びに入ると皆さん悩まれることや、社内から説明を求められることが「クラウド」と「オンプレミス」の違いではありませんか?
クラウドってなに?
クラウドとは、自分達で物理的なハードウェアやソフトウェアを所有せずに、インターネットなど通信設備を通して、外部で用意されているIT技術に関係するリソースを自分達に必要な分だけ利用する「Webサービス」です。
Webサービスですから、インターネットやVPNなどの通信技術と設備がなければ使うことができません。
必要な分だけ使うって?
電気やガスや水道を思い浮かべてください。必要な時に必要な分だけ使っていませんか。そして、使った分の請求がやってきますので銀行やコンビニなどから支払します。
クラウドとは、これらの方式と同じです。外部に用意されているIT技術に関するリソースを、使いたい分だけ使って、使った分の費用を払います。
クラウドのメリット(オンプレミスのデメリット)
- ハードウェアを自分達で保守メンテしなくて良い
- ハードウェアを自分達で運用しなくて良い
- 自分たちの操作ひとつで使える
- 使った分だけ費用を払うので、初期投資が不要
- 簡単な操作で性能をアップしたりダウンしたりできる
- やめる気になれば使うのをやめられる
これらの逆がオンプレミスのデメリットです。
ハードウェアを自分達で保守メンテしなくて良い
自社にサーバーがあると、自分達で保守メンテしないといけません。古なったら買い替えないといけないですし、OSのバージョンアップがあれば適用しないといけません。
これ、自分でやってみるとわかりますが「とても大変」です。ハードウェアの買い替えだと、データの移行とかありますし、OSのバージョンアップだと「正しく動くのか」を検証する必要が出てきます。
こうしたことから解放されるのですから、クラウドは大変便利です。
ハードウェアを自分達で運用しなくて良い
これも自分でやったことのある人ならわかると思いますが、ハードウェアの運用って24時間体制になってしまうんですよ。一般的な会社さんでも残業する人がいたり、シフト制だったりすると結局は24時間体制に近い状態になります。
クラウドだと、クラウドを所有している企業(例えばアマゾンさん、Googleさんとか)が24時間体制で運用してくれるので、こちらとしては大変楽で安心です。
自分たちの操作ひとつで使える
会社のPCからクラウドを提供しているサイトへ接続して、情報を入力して使いたい機能を有効化すれば使い始められます。
オンプレミスのようにベンダーや販売店に依頼して、モノが到着して組み立てて接続して、ソフトウェアをインストール、ネットワークを接続して、、、なんて必要がありません。
使った分だけ費用を払うので、初期投資が不要
クラウドの場合、初期投資が必要ありません。どちらかというと最初の数か月は無料というところも多いくらいです。
そして無料サービス期間が終わると、使った分だけの請求書が届きます(ドル建で計算されることが多いので、為替レートによって日本円での支払額が変動するのは注意)。
簡単な操作で性能をアップしたりダウンしたりできる
性能ダウンするケース、ほとんどありません。多いケースは性能アップです。
例えばECサイトを運営している場合、「最近売れて売れて仕方がない」というとき、クラウドの性能アップでスピードアップすれば顧客体験を向上できますから、さらに売上が伸びる可能性が高まります。
一般的には、
- データベース領域の拡大
- ネットワーク通信量の拡大
- 計算能力のアップ
こうした性能アップで、ビジネススケールの拡大に合わせていきます。
やめる気になれば使うのをやめられる
理屈としては「やめる」のも簡単です。会社のPCから「サービス利用停止」の申し込みをすれば終わりですから。
ただ、現実的にはクラウドに入っているデータを取り出したり、別の場所で同じようなアプリケーションをインストールして環境構築したり、といった作業が必要になります。
ということで、クラウドは一度使って軌道に乗ると「やめづらい」ものになります(オンプレミスよりはやめやすい)。これが現実。
クラウドのデメリット(オンプレミスのメリット)
- クラウドと会社との間には物理的な距離がありますので、応答速度の遅延が発生する可能性があります
- リアルタイム性の高い処理や人命に関わる運用は、応答速度の保証がないので難しい
これらの逆がオンプレミスのメリットです。
さいごに
一般的な販売管理や会計管理、ECサイトなどを動かす場合、クラウドとオンプレミスの違いで大きいのは「自分達で保守する必要があるかどうか」。
この点を重視するなら非IT企業の場合、クラウドの方が安心して使えると思います。そして、何らかのトラブルが発生してクラウドが停止したとしても、「クラウドが停止している」という理由のほうが諦めもつきやすいかと。
経験からですが面白いことに、何らかのトラブルが発生して販売管理や会計管理が使えなくなった場合、
オンプレミスだと、
「何とかしろ!すぐに動かせ!何時動くの?」と急き立てられる
クラウドだと、
「アマゾン(またはGoogle)が停止しているなら仕方ないね」で終わる
発生している事実は同じですが、このように上層部や社員さんの捉え方が全く変わります。ココ、私は非IT企業さんがクラウドを選ぶもっとも良い点だと考えています。