デジタル化が必要という話が活況です。

そこで「今年はデジタル化を進めよう」と考えている会社も多いと思います。でも、ちょっとだけ待ってください。これまでの私の経験からお話しますと、デジタル化は進め方次第で上手くいくこともあれば、何もしないほうが良かったということもあります。

今回は、これまでのデジタル化支援によって見えている「失敗する会社に共通する」5つの判断ミスについてお伝えしようと思います。

判断ミス①:デジタル化の進め方を「ツール選び」から始める

昔から今に至るまで「最も多い失敗」は、これです。

デジタル化の進め方 = ツール比較になってしまうこと

  • どのシステムが良いか
  • 何が流行っているか
  • 補助金が使えるか

ここからデジタル化へ入ると、業務が後回しになります。

本来の順番は、こうです。

  1. 業務を把握する(整理する)
  2. 課題を言語化する(見える化する)
  3. 必要ならツールを検討する(判断する)

ツールから始める進め方は、確実に歪みをもたらします。

判断ミス②:どうせなら「全部やる」前提で進める

デジタル化の進め方を検討する際に、

  • どうせなら全部
  • 将来も見据えて広く
  • 後から作り直したくない

と考えるのは自然です。

しかし、この“全部やる前提”が最も危険です。

デジタル化は、

  • 今やらないこと
  • 後回しにすること

を決めるところから始めるのが正解です。

判断ミス③:現場を巻き込まずに進める

経営判断としてデジタル化を進めるのは正しいことです。

しかし、

  • 現場に説明しない
  • 意見を聞かない
  • 実際の業務を見ない

現場を置き去りにしたまま進めると、導入後に“静かな抵抗”が起こります。

デジタル化の進め方において最も重要なのは、現場が何をどうやっているのかを把握することです。

判断ミス④:ベンダーに「進め方」まで任せる

社内にITの専門知識がないからといって、

  • どこからデジタル化を始めるか
  • 何の業務を優先するか
  • どこまでやるか

これらの判断まで、ベンダーへ任せてしまうのは危険です。

ベンダーは「どう作るか」の専門家ですが、あなたの会社の「何を変えるか」の責任者ではありません。

デジタル化の進め方そのものは、自社で決める必要があります。

判断ミス⑤:ゴールを「導入」にしてしまう

これ、あるあるです。

デジタル化の進め方で最も本質的な失敗は、「システムを入れたら完了」と考えてしまうこと。

デジタル化の目的は、システムやツール導入ではありません。正しい目的は、

  • 判断が早くなること
  • 改善できる状態になること
  • 全体像が見えること

何度も言いますが、システムやツール導入そのものではありません。

導入をゴールにした瞬間、本来も目的であった「改善」は止まります。

さいごに

「デジタル化の進め方」で間違える会社の共通点は、

  1. ツールから考える
  2. 全部やろうとする
  3. 現場を見ない
  4. 判断を外に出す
  5. 導入をゴールにする

という5つの判断ミスです。

デジタル化は、ITの話ではありません。AIの話でもありません。整理し、優先順位を決め、判断する話です。