よくある “普通のDX検討風景” がこちらです。
- ベンダーからの提案資料を見る
- 最新ツールの紹介をうける
- 「他社でも導入しています」というアピールを聞く
- 専門用語が並ぶ打ち合わせに同席する
一見、何も問題がなさそうに見える風景です。
そう、問題なさそうなんです。私も会社員時代は営業と一緒に何百回と、こうした現場に居合わせましたのでわかります。
それでも話が進むにつれ「失敗」の雰囲気が漂ってくるんです。例えば、
- なぜか現場が使わない(使う雰囲気が感じられない)
- 追加費用が膨らむ(最初の話と違うやん!)
- 結局Excelが残る(ゼロになるって言ったやん!)
- 担当者が疲弊する(辞めるって?そんなん言わんと・・・)
「なぜこうなるの?」
不思議ですよね。楽になるはずなのに、逆の方向へ進んでしまうって。理由は、個別の失敗ではなく、構造の問題だからです。
理由①:ベンダーは「業務の責任」を負わない
ベンダーは“システム”の専門家です。あなたの会社の“業務”の当事者ではありません。
ベンダーの役割は、
- システムを作ること
- ツールを導入すること
これがベンダーの仕事ですから、間違ったことをしているのではありません。ベンダーも正しく仕事をしています。だから私も会社員時代は「作る」「導入」を前提に仕事をしていました。
ここで重要なのは、あなたの会社の業務が回るかどうかは契約外になっていることです。ここを勘違いした瞬間に詰み始めます。
理由②:「業務整理をしないDX」は必ず破綻する
業務が整理されていない状態でDXすると何が起きると思いますか?
- 属人化した業務がそのままシステム化される(良さそうに思えたら黄色信号点灯)
- 例外処理が増殖する(仕方ないと思えたら赤色点滅)
- 「仕様変更=追加費用」地獄の到来(破錠の一歩手前)
破錠するのは、システムが問題なのではありません。業務を整理しなかったことが問題なのです。
理由③:ベンダー任せが生む3つの“見えない損失”
数字には出ませんが、確実に会社を弱らせるのが、次の3つです。
- 判断力の喪失:「それはベンダーに聞かないと分からない」
- 社内理解の断絶:誰も全体像を説明できない
- 改善できない組織:変更する=外注に依頼する=コスト
DXの失敗は、将来の選択肢を奪う要因になります。
詰まなかった会社が最初にやっていたこと
DXで失敗しなかった会社は、最初にITの話をしていませんでした。
最初にやっていたのは、
- 業務の棚卸し
- やらなくていい仕事の整理
- システム化しない業務の決定
自分達で「やらない選択」を先にすることで、ベンダー依存の可能性が下がります。
本当に必要なのは「DX推進役」ではありません
本当に必要なのは、業務とシステムの “通訳者” です。これは、
- ベンダーでもない
- 社内IT担当でもない
経営と現場、両方の視点で判断を整理できる存在です。
さいごに
DXをベンダーに任せていいのは「作る工程」だけ。DXを成功させる会社は、「判断は社内で持つ。作業だけを外に出す。」という考えを守っています。
- 業務の整理
- やる/やらないの判断
- 投資判断
これをベンダーに任せた瞬間、会社は静かに詰み始めます。なぜなら、冒頭でお話しました「ベンダーの仕事」を思い出してください。
もし今回の内容をお読みになって、
- この話、少し耳が痛い
- 今まさに同じ状況かもしれない
- 導入だけ決まって細かいことが決まらないまま進んでいる
と感じられたなら、まだ引き返せるタイミングです。
私は、
- ツールを売りません
- システムも売りません
- まず「やらないこと」を決めます
ご相談は、DX推進前・途中・失敗後、どの段階でも構いません。遠慮なくご相談ください。
