自分の会社の流れや仕組みに合わせたアプリ開発をしたい。でも、システムエンジニアやプログラマーと呼べるような専門の技術者は居ない。

このような企業様が比較的多いと思います。そこでIT企業が作った「ローコード開発」ツールの出番となります。

ローコード開発の意味

ローコード開発とは、アプリケーション開発で必要となる「プログラムコード」をガンガン書かなくても、開発ツールに用意されているGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を使うことで、視覚的にアプリケーション開発を進める方法です。

感覚としては、パワーポイントのイラストとかグラフとかに似た「部品」をペタペタ貼り付けながら、必要な設定値を入力し、部品同士を組み合わせて一つのアプリケーションを作っていきます。

ローコード開発ツール(環境)で知られているのは、広告効果もあって「kintone」や「Salesforce」ですね。

ローコード開発のメリット

ローコード開発のメリットを見ていきます。

  • GUIを使った開発なので敷居が低い
  • プログラミングについての専門知識や技術がなくても開発することができる
  • プログラムコードをガンガン書かなくても良いので開発期間を短縮しやすい
  • 作ってからの機能変更にも対応しやすい
  • 現場のニーズを反映しやすい

ローコード開発のデメリット

メリットがあれば、当然デメリットもあります。

  • 情報同士に複雑な関係性があるものや、お決まりではない複雑な処理が必要なものを作るのは苦手
  • ローコード開発環境を提供しているベンダープラットフォームに依存する可能性が非常に高い
  • 「あと少し」という部分のカスタマイズが意外と難しいことが多い

選んでよい会社のポイント

メリットとデメリットから考えると、次のような会社さんは選んでもよいですね。

  • 処理したい(作りたい)仕組みをシンプルな言葉で表現できる(AをBすることでCになる、など)
  • 特殊(イレギュラー)な処理がない(あったとしても別のシンプルな方法を組み合わせて処理できる)
  • ベンダープラットフォームに対して発生する「サブスク費用」があまり気にならない

この3つのポイントを満たすのが難しい会社さんでは、ローコード開発は向いていません。ヘタにローコード開発で進めると、複雑になり過ぎて

  • 開発コストが増大
  • 複雑すぎて使えない(作り終わらない)
  • 柔軟な拡張や変更ができない

ということが発生し、専用システムや機能特化したアプリケーションを専門の人へ依頼して、プログラムコードを書いて作った方が良かったな、ということになります。

さいごに

ローコード開発は、会社さんの「使い方」によってプラスにもマイナスにもなります。

「ローコード開発は使える!」「ローコード開発は使えない!」という意見がインターネットで発見することができますが、そんな単純な意見を参考にするのではなく、自分たちのやりたいことが「ローコード開発のメリット」に一致しているのかで判断してください。